心身ともに快適でエコでもある健康住宅の家づくりとは
このページでは、シックハウス症候群の予防やヒートショック防止など自然素材の家に住む健康に関するメリットを紹介します。主なポイントは有害物質の排除、屋内温度差の平均化、換気性の3点となります。
自宅で体調を崩す代表的なものがシックハウス症候群。これはホルムアルデヒドやトルエン、ベンゼンといった化学物質が含まれる建材を使った家に暮らすことで、有害物質が徐々に体内に蓄積してしまうことが原因となります。こうした物質は床板やクロス、塗料などの建材に含まれていて、免疫力低下や目や喉の不調からアレルギーになるなどの症状が見られます。
これが「自然素材の家」なら、文字通り化学物質を含まない天然建材を使うため、シックハウス症候群の心配がなくなるわけです。こうした建材には国の基準が定められていて、F☆☆☆☆(エフ・フォースター)の建材や、告示対象外建材となる天然無垢材が該当します。
冬に自宅の脱衣所で脳内出血や心筋梗塞を起こして亡くなってしまった…という話しを聞いたことはありませんか?これはヒートショックと呼ばれる現象で、室内の温度差が大きい家だと、高血圧のヒトや高齢者にとっては血圧の急激な変化が起きやすくなってしまうのです。例えば、居室は暖房が効いていて気密性が高くても、廊下や浴室、トイレなどの気温が低いと、居室から一歩出ればかえってヒートショックのリスクは高くなってしまうわけです。
ここで重要となるのが、部屋単位ではなく家全体の断熱性。外断熱を採用した自然素材の家なら、建物全体が魔法瓶のように断熱効果を発揮して、屋内の温度差ができるだけ生じないような空間になります。
断熱性能や機密性と同時に欠かせないのが換気性。密閉性が高いだけの家だと湿気が溜まりやすく、これがカビやダニの原因となりますし、建材の腐食につながることもあります。結露が目立つような家だと、この点には注意が必要です。
自然素材の家の場合は、木材や内装材の天然素材が湿気を吸ってくれるという効果がありますし、家全体を24時間換気できる構造体にもなるので、湿気がこもりにくくなるというメリットがあるのです。
これまで自然素材の家による健康効果について触れましたが、住むヒトにとっての効果やメリットはそれだけではありません。
例えば経済効果。天然素材や断熱・換気・耐震性能などにこだわって建てる家は、確かに建築コストはある程度かかるでしょう。ただし、長持ちする健康住宅に一定期間暮らすことで、光熱費をはじめ医療費や介護費がかさまず、むしろ安くなる傾向があります。家族が健康でいられることは大きな財産になるわけです。
また、自然素材の家は耐久性も高く、断熱・換気性能は建物自体や家具類などにとっても、腐食や害虫、細菌などの抑制につながります。
マイホーム購入は資金返済も含めて長期的なライフプランとなるので、初期の割安感だけに捕らわれず、より大きな視点でプランニングしましょう。そうすることで、家族にとっても様々なメリットが期待できます。